
|
直を誘導した県の側からの反省点である。第1は、自治体の首長と議員・議会に広域連合の制度主旨を充分に理解してもらうことであり、その点はすでに述べた。 第2は、住民への正確な情報提供と理解の促進である。とくに具体的な説明が必要なことである。事実、新聞報道でも広域連合は市町村合併の布石という記事が載ったり、緒方町の町会議員選挙(1995年12月)では、広域連合反対の候補者が当選し、その後公聴会や集会で合併志向キャンペーンが展開されたりした。その点を県の担当者は、以下のように述べている。「結果的に住民には事後説明の形になりましたが、先ほどいいましたある町の議員の広域連合への非難に応じ、地元発行の雑誌が広域連合を批判する内容の記事を連載し、最終的には24ぺージにわたって特集を組まれ、だれのための広域連合か、なんのための広域連合か、合併の幕開け、自治を滅ぼす、都民のためにあらず等々、過激なタイトルをつけた記事がでまして、これには正直なところ私自身、かなりまいってしまいました。これも事前の住民への対応を間違いなくやるということへの反省点です」8)。 つぎに、広域連合を創る地元町村の側からの問題点をまとめてみよう。第1は、広域連合のメリットが不明確なことである。そのため、町村から自主的に取り組むインセンティヴが欠けている点である。しかし、「自主的にやってくださいよといっても、なかなかうまくいかないと思います。ですから、当面は皆様(自治省主催の「全国都道府県広域行政担当課長会議」への出席者−引用者)が相当強く後押ししてやらないと進まないかなという気がいたします....中略....しかしなんといっても最大のポイントは、広域連合の制度そのもののメリットであります。こちらに自治省さんがおられますが、はっきり言って広域連合のメリットはいまひとつ迫力がない....中略...今後広域連合の導入を推奨するのであれば、制度的にももうちょっと充実していただいたほうがいいのではないかと思います。具体的には、起債に対する交付税の事業補正や起債充当率をさらに優遇するとともに、広域連合の運営費等についても交付税で措置すること等をおやりいただいたらたいへんありがたいと思います。それから、広域連合に限らず広域市町村圏の意見が強いのは、広域圏に直接交付税を交付できないか、ということです....中略...また、いちいち構成団体毎に議会の決議を得てから広域圏の負担金等を出すというのは非常にわずらわしい、ということもあって、広域連合のほうに直接交付税が入っていくるような仕組みを考えてくれないだろうかという要望が非常に強くごさいますので、できたらよろしくお願いしたいと思います」9)。 この発言は、やや財政面に傾いた内容で、しかも国や県への依存体質が出ているものの、
前ページ 目次へ 次ページ
|

|